記者発表資料 (2004年5月17日)
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鈴鹿工業高等専門学校(校長
中根孝司)では、このたび平成15年度に申請した技術者教育プログラムが日本技術者教育認定機構(JABEE)から県内初の認定を受けた。
1 認定申請の経緯
本校では、国際的に活躍できる創造性豊かな実践的技術者の養成を目指す必要があると考え、平成12年度から準備を進め、平成15年4月に日本技術者教育認定機構(JABEE)における技術者教育プログラムの認定申請を行い、同年11月にはJABEEの訪問調査が行われた。
平成16年5月10日に、本校の「複合型生産システム工学」プログラムが認定を受けた。
また、JABEEから認定を受けた三重県内の高等教育機関の技術者教育プログラムは、本校が最初である。
2 認定プログラムの内容
認定を受けた「複合型生産システム工学」プログラムは、学科4、5年及び専攻科1、2年にかかる4年間で学習する技術者教育プログラムであり、工学(融合複合・新領域)関連分野である。
本プログラムは、高専教育の特徴である早期7年一貫教育により、主となる専門分野(機械、電気・電子・情報、化学、生物、材料)に加えて、中京地区の伝統的特徴である”ものづくり”に必要な生産システムに関する工学基礎知識と、豊富な実験技術を身に付けた国際的に活躍できる実践的技術者の育成を目指すものである。
本プログラムの学生は、次のような姿勢・知識・能力を身に付ける必要がある。
(A) 技術者としての姿勢 ‥ 視野、技術者倫理、意欲
(B) 基礎・専門の知識とその応用力 ‥ 基礎、専門、展開
(C) コミュニケーション能力 ‥ 発表、英語
3 認定の効果
JABEEから教育プログラムの認定を受けたことにより、今後JABEEの認定基準に従い、教育方法、教育組織、教育環境、教育改善システム等の教育内容、水準の継続的な維持・改善等を実施していくこととなる。
文部科学大臣が指定する認定教育課程(JABEE認定の技術者教育プログラム)の修了者は、技術者に必要な基礎教育を完了したものと見なされ、技術士第一次試験を免除されて直接「修習技術者」として実務修習に入ることができるとされている。
(以下参考)
● 日本技術者教育認定機構(JABEE)とは
日本技術者教育認定機構(Japan Accreditation Board For Engineering
Education/設立1999年11月19日)は、文部科学省、経済産業省などの政府機関並びに経団連をはじめとする産業界の支援を得て、技術系学協会と密接に連携しながら活動する非政府団体である。
JABEEの目的は、統一的基準に基づいて理工農学系大学における技術者教育プログラムの認定を行い、教育の質を高めることを通じて、我が国の技術者教育の国際的な同等性を確保することである。
JABEEの認定制度は、大学等の高等教育機関で実施されている技術者教育プログラムが、社会の要求水準を満たしているかどうかを公平に評価し、要求水準を満たしている教育プログラムを認定する専門認定(Professional
Accreditation)制度である。
JABEEは、我が国を代表する技術者教育認定団体としてワシントンアコード(協定)に加盟し、技術者教育の国際同等性を確保することを目的の一つに掲げている。この協定へ加盟するためには、既加盟国による認定プログラムの実地審査でその内容の同等性が確認されなければならないし、また、加盟後も、加盟国どおしは相互に実地審査に立ち会うことになっている。
● 過去の認定実績等
○ 年別の認定数
【平成14年認定】
大学 ‥ 3プログラム(国立大2、私立大1)
【平成15年認定】
大学・高専 ‥ 32プログラム(国立大24、私立大5、国立高専3)
【平成16年認定】
大学・高専 ‥ 67プログラム
(国立大35、私立大17、公立大3、国立高専12)
○ 東海地区の大学等
大学 ‥ 名古屋大(工)14年、静岡大(情報)15年、岐阜大(工)16年、
静岡大(工)16年
高専 ‥ 鈴鹿(本科・専攻科)16年、岐阜(本科・専攻科)16年
(最終更新日 2007/08/01)