(拡散)
電子の密度が濃いn形半導体と、正孔の密度が濃い(即ち、電子密度が非常に低い)p形半導体とを接合させると、その界面で、電子と正孔が混ざり合おうとします。 この濃度差による混ざり合おうとする流れを、拡散と呼びます。 拡散の流れは、次のような関係にあります。
(拡散による流れ)=(拡散係数)×(濃度の傾き)
この拡散現象は、自然界はエントロピー(乱雑さ)が増大する方向へ向かおうとする法則によって説明されています。
例えば、砂糖水と塩水を入れた二つのビーカをストローで互いの水が行き来できるようにすると、十分時間がたてば、砂糖と塩が混ざり合います。 ”悪魔”でもいない限り、一家所に砂糖の固まりが、あるいは塩の固まりがあるということは有り得ません。 全ては、混ざり合おうと自然に働くのです。 ( 人間の社会生活も、人と人が良い意味で混ざり合い、刺激し合うといいですね。 人間は人に認められたいという社会性を持つ生物ですから、通常は混ざり合うものでしょう。 )