鈴鹿高専卒業生のラマン分光分析に関する論文が掲載、現在も大学院で研究を継続

鈴鹿高専時代の上村龍豊さん

上村龍豊(かみむらりゅうと)さんは,2020年3月に鈴鹿工業高等専門学校を卒業し,現在名古屋工業大学の大学院に学んでいます.2020年3月に提出した卒業論文を元に,2022年半ばに論文を執筆し投稿し,掲載されました.Quantitative Analyses of Biofilm by Using Crystal Violet Staining and Optical Reflection(邦題:クリスタルバイオレット染色と光反射によるバイオフィルムの定量的解析)という題で,掲載ジャーナルは,MDPIのオープンジャーナルmaterialsです.https://doi.org/10.3390/ma15196727

この論文は,クリスタルバイオレットでバイオフィルムを染色し,その色を写真撮影して解析するという極めて独創的なアイデアに基づいた新しいバイオフィルム定量法です.この研究の中でラマン分光分析を使っています.同君は鈴鹿高専に在学中,熱心にラマン分光分析に打ち込みました.現在名古屋工業大学の大学院修士課程(名古屋工業大学大学院工学研究科工学専攻物理工学系プログラム界面機能研究室)に在学中で,この3月に修士号を獲得する見込みです.同大学院では表面増強ラマン散乱という手法を用いて,水/電極界面で電位掃引時の水素結合の変化の観測に取り組みました.鈴鹿高専で打ち込んだ卒業研究がさらに大学院の高度な研究に,そして世界的な論文へとつながっていきました.

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