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校長挨拶

地域に根差し、世界に羽ばたく、クリエイティブな鈴鹿高専
地域から信頼される高専を目指して

 鈴鹿高専のホームページにようこそ。鈴鹿高専は1962年に国立高専の一期校として設立されました。鈴鹿高専の素晴らしい伝統を引き継ぎ、未来に向けてさらに発展するために教職員一丸となって頑張っています。

●中学生の皆様へ
 皆さんにとって高専はどのようなイメージでしょうか。高専といえばロボコン大会などが思い浮かぶかも知れませんが、高専の学生は様々な活動に取り組んで活躍しています。このホームページを散策して、高専で学ぶことがとてもチャレンジングで魅力的な進路の一つであることを知って頂きたいと思います。
 皆さんは将来どんな職業を選択されるのでしょうか。高校に入ってから考えるという人が多いかも知れませんが、高専は中学を卒業したばかりの早い段階から技術者を目指す人のための学校です。高校とは異なり、教育制度は大学と並ぶ高等教育機関で、高専生は生徒ではなく学生と呼ばれます。頭脳が柔軟で好奇心に満ちた若者を、良く工夫された5年一貫の教育プログラムで高度な専門知識をもつ実践的な技術者に育成するのです。高専へ入学するのは中学生の僅か1%と少ないように見えますが、実は大学を含めて高等教育を受けた技術者の約10%が高専の卒業生です。
 全国に51校ある国立高専のなかで鈴鹿高専の教育の特徴は、学生の海外派遣を含む国際化教育や、人工知能・ロボット技術などの先進的教育を推進し、新しい時代に対応した人材を育成していることです。これらの教育を支えるのは鈴鹿高専の建学の精神で“技術者はすべからく紳士・淑女たれ”という考えに基づく、知・徳・体のバランスがとれた人間性教育(全人教育)です。
 鈴鹿高専の卒業生の約半数は就職して社会で活躍し、約半数は進学して勉強を続けます。進学は主に国立大学3年への編入や、大学卒と同じ学位が取得できる高専の専攻科(2年間の課程)への道があります。更に大学院に進んで最先端技術者や研究者を目指す人も少なくありません。このように多様な進路が選択できるのも高専の大きな特徴でしょう。いずれにしても卒業生は我が国の産業の発展を担うグローバルな技術者になることが期待されています。意欲があれば、男女を問わず、皆さんの力を存分に発揮できる世界が広がっています。自分にできるだろうかと不安に思う必要はありません。皆さんの先輩がそれを実証しています。

●保護者の皆様へ
 高専は日本の産業を支える若い技術者を育成する目的で誕生し、多くの優秀な卒業生が日本の高度経済成長や今日の産業の発展に大きく貢献してきたことは私達の誇りです。
 高専はものづくり技術を“理論と実践”でバランス良く効率的に教育するのが特徴です。高専は海外からも大変ユニークで優れた教育制度“KOSEN”として認知され、近年モンゴルやタイ国などで日本式高専が設立されています。また、高専設立から60年近く経過した今日、産業構造の変化を背景に、高専教育の目的は従来の“中堅技術者の育成”から“実践的で創造的な技術者の育成”へと高度化されました。そして今、高専への期待がこれまで以上に高まっています。鈴鹿高専はこのような社会の要請をいち早く認識して先進的な教育改革を推進しています。
 卒業生の進路は、高専生への求人倍率が非常に高いので就職も有利ですし、高専生対象の国立大学3年編入も受験の機会が多く門戸が広いのが利点です。また専攻科への進学は企業や大学院から評価が高く、経費的にも有利な選択でしょう。鈴鹿高専を、男女を問わずお子様の進路の候補のひとつとして頂ければ幸いです。

●産業界の皆様へ
 本校の卒業生や専攻科の修了生が産業界から高く評価頂いていることは本校の誇りであり、心より感謝申し上げます。
 高専は理論と実践をともに重視した教育研究をモットーとしておりますが、これからの技術者は専門だけでなくグローバルな視野と複合融合的な能力が求められます。本校ではAI・IoT・ロボット技術を異分野融合型で教育する取り組みなど新しい時代に応える技術者育成に努めております。輩出する卒業生はグローバルな産業界で活躍できる人材と信じておりますので、採用して頂ける場合はそのような活躍の場を提供して頂くことを切に願っております。
 地域貢献と社会貢献は高専の重要な使命で、特に“社会実装”の観点で産業界と強く連携できると自負しております。本校は、例えば会員企業が150社を超える“鈴鹿高専テクノプラザ”と協働で企業の技術活性化と本校の教育研究の振興に務めています。例えば学生や教員が企業の研究に参加する、キャンパスに設置した企業の“産学官協働研究室”も注目されています。本校は地域と密接に連携した様々な取り組みを推進する所存ですので、今後ともご支援とご協力を宜しくお願い申し上げます。

鈴鹿工業高等専門学校長 理学博士 竹茂 求